高精細印刷とは?
印刷物に顔を近づけてよく見てみると、小さな点の集合であることがわかります。この点の細かさの単位をスクリーン線数といい、この点が小さくなればなるほど、細かな印刷表現が可能になる一方で技術的には大変高度な技術と印刷環境を要求されることになります。
一般的なカラーオフセット印刷では175lpiのものを用いますが、弊社では240lpiの通常より細かなスクリーン線数での印刷を行っています。これを高精細印刷といい、人の肌や金属などのなめらかなグラデーション表現はもちろん、集合写真でのひとり一人の顔の判別がしやすくなるなど、小さなものの再現に適しています。
※左:従来の印刷 右:高精細印刷(写真はイメージです)
XMスクリーニング「:Sublima(スブリマ)」の採用
より美しい高精細印刷を実現するために、世界中の各メーカーから様々なスクリーニングの技術が発表されています。スクリーンの点を規則的に配置する「AMスクリーン」と不規則に配置する「FMスクリーン」が代表的ですが、どちらにも一長一短があります。
そこで近年、両方のいいとこどりをした「XMスクリーン」という技術が注目を集めています。弊社では、ベルギーのアグファゲバルト社が開発したXMスクリーン技術の「:Sublima(スブリマ)」を採用。アミ点のつぶれや飛びがなくすべての階調が美しく再現される印刷物を製造しています。
高精細印刷は環境にもやさしい
美しい印刷を可能にしてくれる高精細印刷。実は環境にもやさしいのです。オフセット印刷は水とインキ(油)が反発する性質を利用していますが、スクリーン線数が細かくなることによって、印刷機上で使用する水とインキの使用量を減らすことができます。印刷機で使用する水には薬品が添加されており、印刷中に様々な物質が混入することから産業廃棄物としての処理が義務づけられています。高精細印刷の採用は産業廃棄物の排出量削減にも貢献します。